飽食2010.4.4

目につく範囲のことに、ほぼ飽きてきた。

日々、世界は何事か新しいものを生み、
まだ見ぬものであふれているような素振りをしているけど、
僕からすれば、それらはすべて
パターン1からパターン216の間の使い古された出来事に過ぎなくなった。

(由子が、行きたいところとか食べたいものとか
 読みたい本とか見たい映画とかがまだまだいっぱいある、と言うのを聞くと
 正直、すごくうらやましい。)

世が世なら、残りの人生は座禅でも組んで過ごさせてもらえるんだろうけど。


この世界に残された飽きないことは、
由子との日々だけになってしまった。
ただひとつ、これを失ってしまったときを想像すると、
心の底の底の方が、一瞬ひやりとするのだ。