yachikoが2014年1月21日にリリースするCD「pellet」から1曲
「Yes」の映像を作りました。
YouTubeにはプロモーション用の短い映像しか出していませんが、
CDの初回/予約購入特典としてついてくるDVDには
フルバージョンが収録されています。
ぜひCDを買って、フルバージョンをご覧ください!
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今回の映像は、当初は他の方が作る予定だったのですが、
いろいろあって、最終的に戸田がやることになりました。
yachikoが描いた絵のアニメーションを入れる、などの要素は
戸田がやる前に進められていた企画を継承したものです。
その他の部分は、夜明けから日暮れまでの
日常的なカットを中心に撮りためて
その中からきらきらした瞬間を切り取っていく、
という方向で、戸田の方で組み立てていきました。
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「Yes」という曲は、ぱっと歌詞を読んだだけだと
日常的な愛情の歌のようにも見えるのですが、
yachikoによれば、これは絆を失なってしまった後に作った歌なんだそうです。
「あなたが "Yes" と言えば、明日はきっと晴れる(のに)」
っていう、反語っぽいものを含んだ歌なのかな。
だからといって、映像については
寂しさや悲しさで沈んでいるだけの印象にするのも違うと思って、
少し大人になった女性が、悲しいことがあったけど
柔らかく包み込んで、きっと明日に向かって歩いていけると自分に言い聞かせる、
という、揺れる感情を許容した雰囲気にしたいな、と思いました。
その辺りを踏まえて、
この映像は全体的にモノクロの風景で一辺倒に固めつつも
おおまかに、過去の甘い記憶を歌う人格と
未来に向かって歩いていく人格という
対称的な2つの要素で構成しています。
例外的にカラーのカットがあったりしますが、
これは甘い記憶のフラッシュバックを意図しています。
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今回は、モノクロの質感にかなりこだわりました。
戸田はもともとモノクロ映像は文脈によらずよく使ってきましたが、
いつもと違う点として、白飛びも黒つぶれもしない、中間調の描写を強く重視して、
柔らかく手触りのある、1980年代くらいのフィルムっぽい軟調な質感で
優しい世界を演出しようと思いました。
そういう描写にしようかな、という発想の種は
数年前に、何の気無しに見たLINDBERGのMV集までさかのぼります。
いきなり極端に中間調の豊かなモノクロ映像が出てきて、驚いたわけです。
ああそういえばあんまりこういう質感って最近 継承されてないなあ、
すごく良いもんだなあ、と。
懐古趣味としてのフィルム映像ではなく、スムーズな画質が得られた頃のフィルム映像、
というのが心に強く残って、それからずっと引きずっていました。
今回、音楽と映像の文脈に合う質感として、このときの種を活用することができました。
うまくはまったんじゃないかな、と思います。
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