DSで見る夢 インディーズアーティストとニンテンドー

実は、2005年11月から2006年2月(つまり、ついこの間まで)の3ヶ月間、
ドイツオレンジのライブではあるツールを使い、
物販コーナーで新譜「ネヴァーランドフリーザー」のCM映像を放映していました。

そのツールとはゲームボーイアドバンスSPと、
動画再生ユニット「プレイやん」。

もったいつけておいて家庭用ゲーム機器かよ、とあなどることなかれ。
●携帯動画プレイヤーで一般的な再生形式「MPEG4」に対応している。
●内蔵バッテリーのフル充電で連続4時間再生が可能。
2.9インチ液晶ディスプレイ
子供が投げても壊れないニンテンドークオリティ
●中古GBASP本体 + 新品プレイやんの合計価格が1万円程度(2006年2月現在)
と、実はかなり本格的でおいしいスペック。
あくまでゲーム機器用オプションなのでプレイヤーとしての操作性は低いですが
一度流せば流しっぱなしで良いライブ会場では便利で、
非常にコストパフォーマンスの高いプロモーションができたと思います。

なにより、ゲームボーイで映像が流れているという物珍しさが
群衆の足を止める強いきっかけになったのが良かったです。いひっ

最近、ライブ物販でビデオクリップを売るバンドが増え始めているのですが、
見本として放映するのにノートPCやポータブルDVDプレイヤーを持ち込むことになるため
機材車に積む荷物が増えたり
あまりスペースのとれない物販コーナーを圧迫したり
外部電源がとれない現場では再生時間にナーバスになったりと、
苦労が多い割に得られる利益はたかが知れている、という状況だったように思います。

ゲームボーイ程度でしたら物販にも置きやすいですし、
今後現場でのビデオクリップ販売をお考えの方は導入を検討してみてはいかがでしょう。

なーんて記事を早く書こう書こうと思ってましたら、本日のニュースにあらびっくり。

ITMedia記事「ニンテンドーDS、新展開――ブラウザやワンセグ放送に対応」

どこまでやる気だニンテンドー。

任天堂のゲーム機器は、実は20年前からずっとマルチメディアのネタにはなっていたけど
どれもこれも尻すぼみで消えていったという黒歴史を持っています。
例えば、ファミコンを使ったオンライントレード。
例えば、スーパーファミコンへの衛星回線を利用したメディア配信。

なにが悪いって、インフラが整ってなかっただけだと思うんですけど。
だからここで大人にも子供にも浸透してしまったハードウェア「ニンテンドーDS」と
ネットワーク「インターネット」「無線LAN」というインフラを得てしまった今、
然るべきソフトウェアさえ揃えば、それは地に足のついた確かなヒット商品になるんではないかと
純正Webブラウザ発売のニュースを見ておそれおののいたわけです。

ワンセグのヒットはあやしいけどね。

DSを通じて見られる未来都市トーキョーが、ひょっとしたらあるのかもしれない。