レンズの話 1

好きでよく使ってるレンズがある。
信じられないようなにじみ方をするくせに、しっかり芯の通った写真になるのです。

でもこのレンズを紹介したら、たぶんまともなカメラマンからは失笑をかうだろう。
ある意味、とてもチープなレンズなのです。

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PENTAX Super TAKUMAR 50mm/F1.4 と Kenkoテレコンx2(M42)です。
Super TAKUMAR は、柏市のカメラ店で誰にも買われずに隅に眠っていたのを5000円で買いました。
テレコンはたまたま前から持っていました。

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Super TAKUMAR 50mm/F1.4 は、どうやらレンズのコーティングに放射性の物質を使っていたらしく、現存するもののほとんどは経年劣化して真っ黄色になっているはずです。
それでも普通に撮る分にはあまり問題はありません。クセのあるポジフィルムを使うときは色かぶりが若干気になりますが。

このレンズ単体は割と堅実な写りをするのですが、先述のテレコンと組み合わせたときに大変なことになってしまいます。とにかくにじむにじむぼける。
特に、人の肌などにスポットが当たったときの微細な反射光がとてもきれいににじむので、ライブ撮影では欠かせない一本となっています。

どうにかフィルターワークで再現したいのだけど、今のところ不可能です。
KenkoのブラックミストとソフトンスペックBはかなり近づけるけど、全然違う。ただのソフトフォーカスじゃないんだ。